咲き乱るるは、夢の如し、散り逝く様は花の如し…

番外編「前編」

何も知らないルオは、いつも通り雌火竜に寄り添っている。その姿はまるで、母と娘の様にも見える。突然、銃声が静かな森に木霊する。異変を感じ、雌火竜は立ち上がり、ルオを自分の後ろへ運んで身構える。 耳の聞こえないルオは、何が起こったのか分かっていなかった。暫くすると、奥からハンター達が姿を現した。
「こいつは珍しいな、桜色のリオレイアだぜ!良い金になりそうだ」威嚇する雌火竜、距離を縮めるハンター達…目の前のハンター達に気付きルオは悲鳴を上げた! 「うぁぁぁぁぁん!」 一瞬、雌火竜は気を取られルオの方を向いた瞬間、ハンターの大剣が雌火竜の頭を捉える!怯む雌火竜!ハンター達の攻撃は容赦なく、雌火竜に降り注ぐ、それでも尚、雌火竜は倒れようとしない… ルオを守っている様にすら見える。離れた位置から弓を出し、雌火竜を狙っているハンターにルオは気付いた。ルオは前に出て、攻撃を止めようとするが、その矢は容赦なく放たれ、ルオの胸を穿った。「このガキが!邪魔した報いだぜ…」
悲鳴にも似たほうこうが辺りに広がる。そして、雌火竜は命費える…
「へへっ!楽なもんだぜ!これで、こいつの素材を国に持ち帰れば、大金と名誉は俺たちの物さ…」
大笑いするハンター達、「あ…うぅ…」ルオは 残った力を振り絞り、雌火竜を庇うように、抱きつき息を引き取った。
「全く、死んでも邪魔したいのか、このガキは…」ルオの死体を剥がそうとしてる最中に村長と父親がやって来る。目の前の光景に愕然とする父親…そして村長はハンター達にただ一言 「クエストは失敗だ!さっさと帰ってくれ!」と告げると、ハンター達とその場を離れた。ルオの遺体を抱きかかえ、この桜雌火竜の素材を使い、二人が生きた証の防具を作る事を、天国にいる二つの魂に誓うのだった。

 

番外編「中偏」

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